特撮関連では主にウルトラメカをラインナップしてきたメカコレシリーズに、新ラインとしてライダーマシンが登場。メカコレフォーマットでどのような構成のキットをリリースするのか、発売前から大いに興味をかき立てられるものでした。
世に放たれたキットは、メカコレの名に相応しい組み立て難易度と完成度を備えた、正に作って揃えて楽しいプラモデル。食玩の「ザ・ライダーマシン」を最後に、フジミ製の本格モデル以外、手軽に入手出来るライダーマシンのキットは皆無だったため、非常に嬉しいものがありますね。
新サイクロンは、「仮面ライダー」後半に登場するニューマシンであり、確か劇中では単に「サイクロン」と呼称されていたように思います。何故か元祖ポピニカにもラインナップされていなかったりして、当時のマーチャンダイジングが映像コンテンツと「疎」であったことを想像させます。
旧型のサイクロンに比べ、ヒーロー性を増したデザインとなった新サイクロンは、様々な機能を搭載したスーパーマシンとして描写され、仮面ライダーというキャラクターの比重が名前のとおりバイクにあったことを物語っています。
キットについて
白、黒、銀の三色成形のランナーで構成され、デカールを用いて新サイクロン自体のカラーリングは何となく再現できますが、基本的に塗装は必須と言って良いでしょう。
赤いラインを補うデカールは殆どが曲面に貼り付ける仕様である上、ところどころ不足している部分もあったりして、言い方は悪いですが「使えない」印象。デカールをコピーし、マスキングの型紙にすると塗装が楽になります。
両輪はスポークやリムの部分をシルバーで塗装する必要があり、正直パチ組みでは未完成な印象が否めません。また、ライダーのフィギュアは黒一色で成形されているので、「あくまでマシンが主役でフィギュアはダミー」という見方もできますが、折角なので塗ってあげたいところですね。
塗装について
ガイアカラーの黒サフとEx-クールホワイトをベースに、以下Mr.カラーのグランプリホワイト、モンザレッド、フタロシアニンブルー、シルバー、ウィノーブラックというチョイス。ライダーの頭部はGXメタルイエローグリーン、胸部コンバーターラングはデイトナグリーンです。
トップコートは、ガイアカラーのEx-フラットクリアーにMr.カラーのフラットベースなめらか・スムースをまるごと投入したものを使用。メタリック色が曇らず、ちゃんと艶が消えてくれるので素晴らしいです。これは愛用決定。
各部ショット
極小スケールながら、シルエットはプロップを忠実にトレースしていて素晴らしいです。カウリングで見えなくなるエンジン部やフレームも適度に再現されており、バイクモデルの醍醐味をこのサイズで味わわせるという遊び心に満ちています。
後部の緊急ブレーキパラシュート射出口は、ピンバイスで開口しました。
キックスターターのモールドはなかなか精密。塗り分けると充実感があります。写真のように、完成後もライダーの有無は自由に選択可能です。
1号フィギュアの造形は精密です。塗り分けるとスケール感を惑わせます。アンテナを真鍮線等に変えるともっと精密になると思いますが、あまりに小さいので工作難易度は物凄く高いかも…。
変身ベルト・タイフーンの塗り分けは最難関でしょう。ライダーフィギュアは塗っていて本当に楽しかったですね。
大きさが比較できるものとして、爪楊枝と一緒に。いかに小さいかが分かります。リタッチした部分が荒れているように見えますが、実物だと殆ど目立ちません。
今回の遊びとして、ガイアカラーの蛍光色をCアイとライトに塗り、ブラックライトで光るようにしてみました。手前味噌ですが、超格好良いです(笑)。
次はハリケーン…と言いたいところですが、実はこの新サイクロン、二つ購入しています。勿論、度々海外から帰ってくる彼を隣に並べんがためです。