ウルトラシリーズのメカコレもどんどんラインナップが追加され、充実しています。
第六弾は科学特捜隊の地底戦車ベルシダー。劇中での登場回数は少ないですが、ゴルドン戦での活躍振りが強い印象を残すメカです。
カラーリングは他のメカと統一感のあるシルバーとレッド。このベルシダーの後にも多様なドリル戦車が特撮界に登場してきますが、これほどドリルが主張しているデザインは珍しい部類でしょう。科特隊メカはその丸みに特徴がありますが、このベルシダーも例外ではなく、シャープな先端から丸みのあるボディに繋がるラインの美しさは、他の追随を許しません。
キットについて
メカコレフォーマットではお馴染みの、成形色による色分け、デカールによるマーキングやカラーリングの補足といった内容。パーツ精度もすこぶる良好です。
レギュラーサイズの本体と、ジェットビートル懸架用のミニサイズとがセットになっており、それぞれが特徴的なフォルムを的確に捉えています。
デカールはナンバリングと流星マーク、それと軌道部側面の赤い部分といった具合に少なめなので、手間は最小限。ただし、ドリルの黒いラインは全くフォローされないので、ここは塗装の必要があります。
パーツ分割はよく練られていて分割線も目立ちませんが、ドリル部は三分割されていて、合わせ目を消すこと自体が非常に難しいです…。努力はしましたが、途中で諦めました(笑)。
塗装について
いつもの如く、黒サフ、シルバーの下地、レッド、デカール貼り、半光沢クリアーの順です。黒サフはガイアノーツ、シルバーはMr.カラーの定番色、レッドはMr.カラーのシャインレッド、半光沢クリアーは、ガイアノーツのEx-フラットクリアーとなります。
デカールの研ぎ出しは今回も行いませんでした。何となく、気楽にサクサクと作っていく方が楽しいシリーズだと思うわけでして…(手抜きとも言う)。
ドリル部の黒いラインは、タミヤエナメルのブラックをエアブラシで吹き付けた後、凹部を残して拭き取るという段取りにしました。拭き取る際にシルバーまで剥がれてしまう箇所もあったので、適宜筆塗りでリタッチ。結構大変です。
各部ショット
曲線のライン取りが美しいデザイン。ドリルの合わせ目が消えてませんね、明らかに。
リアショットだと、ドリルの方が小さく見えます。角度によって随分印象が変わるものです。
ハッチを差し替えて、レーザー砲塔の露出状態に。この状態でも兵器然としない独特の優しさがあります。
ミニサイズは文中のとおりビートルに懸架可能。ミニサイズにもちゃんとマーキング用のデカールが用意されているので、細密なミニチュアとして楽しめます。ビートルの懸架画像は割愛してます。
ドリル部を妥協すれば、すぐに完成してしまうキットでした。逆に言えば、ドリルに物凄く手間がかかってしまうという…。このベルシダーが出たことで、なんとなくリミッターが外れたような気もします。フェニックス号とか月面車とか出てしまうかも。