リクエストにお応えして、少し前に完成していたスーパーミニプラ・ザンボット3をご紹介します。
「無敵超人ザンボット3」は言わずと知れた富野由悠季監督作品であり、日本サンライズの自社制作第一弾のロボットアニメとなります。ある意味、後の「ガンダム」よりも重いテーマを扱っており、特に終盤にかけて悲惨な描写も多くなりますが、少年パイロットを中心とするカラッとした活劇もまた魅力であり、却ってその落差が衝撃を与える作品となっています。
放映当時、プラモデルが発売されたという話は寡聞ですが、後年いわゆるガンプラブームに乗る形ではありますが、アオシマよりサンライズ作品群の一つとしてキット化されました。伝統のミニ合体や先行のガンプラフォーマットに則った大小のアニメスケール、劇中ギミックを再現する方向にシフトした合体ロボットシリーズなど、現在の目で見てもなかなか魅力的なラインナップでした。
その後は同じアオシマからガレージキット風味のキットが発売されたりしましたが、なかなかプラキットとして商品化される機会はありませんでしたね。
キットについて
当時のスーパーミニプラらしく、変形合体前後のスタイリングを重視した差し替えパーツが使用されていますが、著しい組み替えはかなり抑えられており、SMPブランドへ移行する過渡期のようなアイテムと言えるでしょうか。
組みやすさ、シールの少なさは美点であり、強度不安を感じるパーツもほぼないといった具合に、完成度の高さはなかなかのもの。合体前後のスタイリングも申し分ありません。ザンバードとは別にザンボエースがラインナップされているのも面白い試みであり、奇しくもアオシマの「合体」キットと似た構成になっていて面白いです。
塗装について
ザンバードの頭部など細かい部分を除いて、パーツの色分けはほぼ完璧に近く、それ故に塗装も楽でした。
細かいレシピは覚えていませんが、水性サーフェイサーが発売されてすぐの頃に塗装を始めたので、非常にスムーズに進んだことを覚えています。
確か、青、赤、黄色ともに水性ホビーカラーの基本色を使用、グレーは明灰白色(1)を使用しました。シェーディングはスモークグレー、トップコートはいつもの如くつや消しクリアーにフラットベースを追加したものを使用しました。
各部ショット
ギミック付きのプラキットとしては、理想形とも言えるスタイルではないでしょうか。肩の前後可動を意図して、設定にはない分割線がありますが、違和感はありません。
リアビュー。バックパックあたりの複雑なパーツ構成と、下半身のスッキリとしたシルエットの対比がスーパーロボットらしいですね。膝裏の赤いパーツを外すと、さらに可動域を広げることができます。
緊張感に乏しいポーズになってしまいましたが、ザンボットブロー。
ザンボットカッター。持ち手は親指が可動する掌のユニットに、他の形の異なる4本指を装着する方式。
ザンボットグラップ。ザンボットブローの長い柄を外して使用。特徴的な持ち方を再現できるのが嬉しいところ。
ザンボットムーンアタックのポーズも可能。大山のぶ代さんの掛け声が聞こえてきそうです。
頭部と胸部の一部を構成するザンバード。合体時は、ザンボエースの腕部と脚部にあたる部分を大胆に取り外すことになります。
ザンボエース。一応差し替えでザンバードに変形できます(撮ってません)。ザンボマグナムはホルスターの変形含めて劇中ギミックをすべて再現可能となっています。このザンボエースも完成度高いですね。
リアビュー。サイズはかなり小さいですが、パキッとした造形が映えます。
ザンブル。差し替えはコクピットの位置替え、中央部、クローラー、肘関節ユニットの着脱といった具合。基本ギミックである肩部の回転ギミックは設定通りです。
ザンベース。こちらも差し替えはコクピット、前翼と後翼程度。メインのギミックは劇中準拠で再現されています。
3機揃い踏みで。こうして並べると、ザンバードが意外に大きく、大ボリュームのザンベースと一緒でも存在感があります。
ザンボエースと交代。劇中ではザンボエースとしての活躍も多かったので、並ぶと嬉しいですねー。
ダイターン3もSMPにラインナップされましたし、同系統のサンライズスーパーロボットは、あとダイオージャを残すのみとなりました。MODEROIDで予告されてますが、続報がないんですよねー。気になります!