"Plamo" logs

　「最強ロボ ダイオージャ」は「無敵ロボ トライダーG7」の後番組として放映されたロボットアニメ。

　なんと水戸黄門のパロディで、合体後のロボット「ダイオージャ」は印籠代わり。しかしながらロボットアニメの宿命か「印籠」では敵は降伏せず、ダイオージャの鉄槌が下って幕を閉じるというあたり、「暴れん坊将軍」的だという指摘があります。

　主な商品化担当はクローバーとアオシマ。

　当時としては挑戦的で複雑なギミックで三体のロボが合体するダイオージャは、クローバーの合金トイで当時の技術の粋を投入して再現され、幼児の垂涎の的となりました。現在の目で見るとプロポーションのしわ寄せや余剰パーツの多さなどの問題はありますが、劇中ギミックを極力再現しようとする姿勢が素晴らしいものとなっていました。

　プラモデルの担当はアオシマ。良好なプロポーションのアニメスケールシリーズや、カプセルトイのギミックを内蔵したポケットパワーシリーズ等、当時のラインナップに沿った展開。一方の定番「合体」シリーズでは、全く合体しない三体の小型ロボットと一体の大型ロボットがラインナップされており、ダイオージャの合体ギミックの複雑さとそれに対する困惑が感じられます。また「ジャンボ合体」と銘打った巨大キットも発売。その圧倒的な存在感は、後世まで語り継がれる(そして近年まで容易に入手可能であった)伝説のキットとなりました。

　プラモデルはクローバーも発売していたようで、私も幼児期にコバルターを買ってもらった記憶が微かにあります。脚の伸縮を再現するために腿の途中を外せるようになっていた記憶があり、即ちクローバー版は合体ギミックを備えていたということになります。

　後年の商品化としては、凄まじいギミックを誇る超合金魂、そしてこのMODEROIDあたりが代表となります。後年においても、そのギミックの複雑さは難物と言えるでしょう。

キットについて

　MODEROIDとしては、バルディオスに続いて手にしたキットになります。

　ギミックを追求したバルディオスに比べ、このダイオージャは結構な割り切りが目立っており、完成後かなり目に付く場所に合わせ目が出たり、三体のロボットの身長・プロポーション差が著しかったりと完成度が後退した雰囲気もあり、SNS等ではそれなりに批判もありました。

　しかしながら、合体ギミックと可動を備えたプラキットが出ること自体が奇跡のようなものですし、合体ギミックも主に「差し替え」ではなく「取り外し」に終始していることから、クローバーのトイの精神をプラモデルとして復活させた・・・という意図が感じられます。

　私はアオイダーが逆さになって腰と腕を形成するだけでも満足ですねw

改造箇所について

　コバルターのプロポーションだけは、どうしても納得できなかったので、腰パーツを破綻ない程度に少しだけ上方に取り付けられるようにしました。

　極端な胴長短足がこれでかなり軽減されます。

塗装について

　消せる合わせ目はなるべく消しましたが、組んだ後でしか消さないパーツも多く、時間を要しました。

　塗装はまず、水性ホビーカラーのグレーサフ、ホワイトサフを下地に。基本塗装はすべて水性ホビーカラーです。白、赤、紺は基本色のホワイト、レッド、ブルー、鮮やかな青はガンダムカラーのRX-78-2 ガンダムブルー、黄色はも同じくガンダムカラーのRX-78-2 ガンダムイエロー、グレーはねずみ色を使用しました。トップコートは今回より水性ホビーカラーのUVカットスムースクリアー。適当に厚めに吹いても白化なしにガッツリ艶が消えてくれる超優れもので、かなりトップコートが楽になりました。

　墨入れは基本的にしていません。シェーディングにクリアグレーを使用して適宜シャドウを付けています。

各部ショット

　エースレッダー。ミト王子の乗るリーダーロボ。ギミックの見せ所としては脚部の伸縮があります。

　リアビュー。ウイングが勇ましいです。ダイオージャの角はギミック設定に準じて背中に装着。

　アオイダー。最もギミックの詰まったデューク・スケード(スケさん)の搭乗ロボ。三体中唯一、槍と銃で2種の武器が付属。

　エースレッダーに比べ、軽快な雰囲気を感じさせるリアビュー。

　コバルター。バロン・カークス(カクさん)の操縦するパワータイプのロボ。設定よりかなりファットな造形ですが、印象が乖離しないよう配慮されています。

　リアビュー。キットは超短足でしたが、改造によりかなり軽減されました。本来は盾を所持しているのですが、残念ながら付属しません。

　ならばその目でしかと見よ！
　アオイダーの小ささが目立ちます。実物だとそこまで気にならないのですが・・・。

　ダイオージャに合体！ スタイリングはさすが最新キットだけあって良好です。
　手にしたダイオージャ・ジャベリンは三大ロボの武器を合体させたものになります。

　威容とも形容できる上半身のデザインがいいですね〜。

　リアビュー。脚部の膝から下にはパーツを装着してプロポーション等を調整する仕組みになっています。

　劇中の合体ギミックを踏襲したモードでも完成させられます。ウイングが三体のものを集合させたものになり、エースレッダーの下半身が丸々バックパックになります。ギミック重視派としてはこれもアリですね。

　雷鳴剣とダイオージャ・シールドを装備。ダイオージャ・シールドは設定では胸部装甲を外したものなので、外した後の胸部装甲を再現できるパーツが付属します。

　このキットも変形・合体によって結局塗装を剥がしてしまうのですが、それでも何度も遊んでしまう魅力があります。同様のパターンでダイアポロンも欲しかったりw

　あと、支援メカのクロスエイダーもMODEROIDにラインナップされると天にも昇る気持ちになるのですが・・・GSCさん、よろしくお願いします！