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バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 ガンダムMk-IIは、周知の通り「Ζガンダム」前半の主役機として活躍したガンダムで、ファーストとのイメージの橋渡しといった感じの役目を果たしていました。

 当初は「黒いガンダム」と形容されるように敵側であるティターンズの所有物として登場し、鮮烈な印象を残しましたが、ほどなく白く塗り替えられたエゥーゴ所属機として、従来のガンダムのイメージに従ったものへと変化。ただし、主役機でありながらRX-78のような無類の強さを発揮するスーパーロボットとしての性格は与えられず、単なる配備機の一つという雰囲気で演出されました。それが「Ζガンダム」という作品の、ひいては当時のリアルロボットアニメの語法だったのでしょう。

 後半、主役機の座をゼータガンダムに譲ってからは、ほぼエマ・シーンの専用機となります。Gディフェンサーなる支援機を得て、スーパーガンダムなる合体機に進化しても、やはりゼータガンダムの持つヒロイックな雰囲気には到達する事はありませんでしたが、その地味さに独特の格好良さが宿っており、ファンの多いモビルスーツとなっています。

 スーパーガンダムは、文字通りスーパーロボット的なシルエットを与えられた初のガンダムで(ネーミングはちょっと気恥ずかしいですが)、強そうな武装、背中に背負ったウィングといった具合に、Mk-IIの雰囲気をガラリと変えました。残念ながら、次作にGディフェンサーは登場せず、折角のパワーアップは短い期間となってしまいましたが、やはり派手にロング・ライフルをぶっ放す活躍シーンには抗し難い魅力がありました。

 旧キットのMk-IIは、お世辞にも出来の良いキットとは言えませんでしたが、Gディフェンサーはギミックこそ省略されていながらもスタイリングはかなり良好で、スーパーガンダムにちゃんと合体出来る処は見事なものでした。

 代わってHGUC版は、元々ティターンズカラーで発売されていたMk-IIの成形色を変更し、Gディフェンサーを付属したスーパーガンダムとしてパッケージングされています。MK-IIはHGUCでも初期のキットなので、現在のパーツ構成や可動とは比べるべくもありませんが、スタイリングは現在の目で見ても良好。Gディフェンサーもギミック、スタイリング共に良好であり、スーパーガンダムへの合体後もプロポーションのバランスが良く考慮されています。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 さすがに初期のキットだけあって、本体、Gディフェンサー双方共、合わせ目が出てくるパーツが多く、処理をするのはかなり大変です。Mk-IIは、適宜後ハメ加工し、合わせ目を真面目に消してあります。肩アーマーは後ハメにすると心許ないので、プラ板を用いてMG2.0版のように独立型へと改造しました。

 Gディフェンサーは、後ハメ自体が困難な箇所は思い切って合わせ目をモールドだと言い張る事にしました(笑)。それ以外は、割と塗装派に優しいパーツ構成だったと思います。ウィング部分の塗り分けも直線なのでマスキングし易かったです。

 塗装はいつもの黒サフ、GXクールホワイトによる白立ち上げとしていますが、最近は隠蔽力の強いカラーに関しては直接黒立ち上げする事にしてます。MK-IIの場合、白い部分が微妙な色合いになっているのでインスト準拠で調色し、グラデーションをキツめに。関節部等はゼータシリーズの特徴である(と私が勝手に思っている)ミディアムブルーでそのまま黒立ち上げ。バックパックは黒なのかグレーなのかよく分からないので、思い切って焼鉄色を使ってアクセントにしてみました。

 まずはMk-IIから。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 HGUC版は、複雑な面構成を持ちながらもシンプルな魅力を持つMk-IIのスタイルを、イメージ通りに再現しています。旧HG版と比べてもやはり良いスタイル。

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 リアビュー。足首の辺りから覗くムーバブルフレームが魅力。脚部はかなり時間をかけて後ハメ加工をしています。バックパックのバーニアの赤には、メタリックカラーを使用。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 ビーム・ライフルからハイパー・バズーカに持ち替え。このハイパーバズーカは色分けの資料がなくて困りました。

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 ビーム・サーベルはクリアパーツではないのに加え、手首と一体成形となっています。塗り分けに手間がかかりますが、手首の表情はこの方式のならではの豊かさがあります。

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 バルカンポッドを装備。殆どのガンダムがバルカンを頭部に内蔵している為、Mk-IIは異色です。装備した際の絶妙なバランスが好きですね。

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 上半身アップで。緑色のセンサー部分は、付属シールの余った部分を切り貼りしています。頭部も後ハメ加工した為、素組みよりも目付きが悪くなって格好良くなりました。

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 ハイパー・バズーカを腰部にマウント。恐らくMk-IIがこの機構を初めて採用したのだと思いますが、後にRX-78のキットにも継承されるようになりましたね。

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 続いてGディフェンサー。Gファイターに近いコンセプトながら、全く違う独特のフォルムを出しています。平べったいというシルエットがとにかく凄い。

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 リアビュー。赤い部分の塗り分けが大変ですが、それ以外はパーツ構成て的に割と簡単に塗り分け出来ます。

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 ミサイル・ベイのハッチは開閉可能。ミサイルの塗り分けは大変なので、黒サフの上から赤をさっと吹いただけ(笑)。

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 Mk-IIと。Gディフェンサーの上に立たせようと思いましたが、ちょっと無理でした…。ちなみに、Gディフェンサーの白はMk-IIとは異なり、GXクールホワイトそのままです。

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 Mk-IIと合体した巡航形態がGフライヤー。はっきり申し上げて格好悪いと思います(笑)。この形態の為だけに爪先が可動する処が凄い。

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 Gフライヤーの裏側はこんな感じ。この写真では、コア・ファイターのパーツで頭部をガードするのを忘れております。ちなみに、両側の青いパーツに盛大な縦線が入っていますが、後ハメ困難で合わせ目をモールド化したものです。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 スーパーガンダム全体のシルエットはこんな具合。思いっきり背負い物をしているのに、このバランスの良さ! やっぱりこの形態は良いですね。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 一気にスーパーロボット化します。肩からグワッと角のようなものが生えると、急に強そうに見えますよね(笑)。

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 リアビューは、Gディフェンサーがそのままくっ付いている感じ。ただし、中央のプレートに移動ギミックがある等、合体ロボットとしての魅力をちゃんと含ませている辺りが良いです。

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 雷神のような威風がありますね。ロング・ライフルの禍々しい長さも絶妙なバランスだと思います(この写真では見切れてますが)。

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 最後にコア・ファイターを。これをコア・ファイターと言ってしまうのはどうかと思うものの、まぁ、商業的な要請があったのかも…と邪推。巨大なキャノピーに見える部分のごく一部がコクピットである等、だまし絵的な魅力があります。

バンダイ 1/144 HGUC スーパーガンダム

 コア・ファイターのリアビュー。ポリキャップが剥き出しになってしまうので、プライマーを使って塗装してみましたが、今にも剥がれそうです…。

 実はこのスーパーガンダムのキット、パーツの多さや加工の面倒臭さから気乗りしなかった為に遅々として進まず、かなりの期間を要してしまいました。塗り始めたらあっという間に終わったので、まあまあ素性の良いキットだと分かったのですが。

 最近はナイトライダーのプラモを作ってすっかりカーモデルの魅力に取り憑かれてしまったので、今後はなかなかガンプラに手を出さないかも知れません。ただ、安いのはやっぱり魅力(笑)。カーモデルは高いですからねぇ。

tags:HGガンダムガンプラバンダイスピリッツ

published at: 2014/09/23

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