"Plamo" logs

バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス

「宇宙戦士バルディオス」の内容についてはベストメカコレクションの方にて少しだけ言及しましたが、ロマンティックな設定と悲劇的な筋運びが当時の空気を色濃く反映したアニメでした。

 逆にメカの魅力についてアピールできていたかどうかは少々怪しく、その合体バンクシーンの精緻かつ複雑なシークェンスは非常に魅力的に映るものの、肝心のバルディオス自体の活躍はそこまで前面には押し出されていなかったように思います。まあこの辺りも当時の空気なのでしょう。

 本キットもベストメカコレクションと一緒にお譲り頂いたものです(多謝)。美麗なボックスアートが印象的なキットですね。

キットについて


 1/800スケールはベストメカコレクションのフォーマットでしたが、こちらは当時の1/100ガンダムシリーズのフォーマットに近い形でリリースされたものです。

大サイズのキットは小サイズにないギミック(より充実した関節可動等も含む)を盛り込むのが常でした。当キットも改善されたプロポーション、ショルダーキャノンの差し替え再現、バルディミサイルの展開ギミック等を盛り込み、ミニサイズでバルディオス合体前のメカが付属するという充実ぶり。

 変形合体は当然の如く無理だったため「バルディオスのデカいプラモ」というある意味単純なキットにはなりましたが、前述のギミックやオマケを最大限付属させることでバリューを付加し、ベストメカコレクションと差別化したわけですね。

 ベストメカコレクションとのプロポーションの違いで顕著なのは、頭部の比率がやや小さくなったこと、肩のアーマーが大型化したことです。これでかなりプロポーションが改善されています。関節可動については、肘部が少しだけ二重関節のような構造にグレードアップした程度で、あまり小スケールのものと変わりません。

 手持ち武器は小スケール版と全く同じで剣のパルサーベル、例によって本編には登場しない銃とシールドが付属。また、左手のみ平手のパーツが追加されています。

改造、塗装について


 改造箇所はこれまた小スケール版と同様、軸関節のKPS置き換え、首、股、足首のボールジョイント化です。他は特にいじっていません。他の挟み込み軸関節部はビニールの破片による強化。一部、塗装後にマスキングして組み立てるなどの由緒正しい多段工程も行いました。

 基本塗装はすべて水性ホビーカラーで。下地はグレーの水性サーフェイサーを使用。白 = ホワイト、赤 = レッド、黄 = ガンダムカラー・RX-78-2 ガンダムイエロー、紺 = ガンダムカラー・ティターンズブルー2、グレー = 明灰白色(1)、あと一部ミディアムブルー、みず色を使用しました。トップコートはつや消しクリアーに追いフラットベースです。シェーディングはスモークグレー、墨入れはMr.ウェザリングカラーにて行いました。

 頭部のピンク色の部分は、タミヤカラーアクリルミニのシルバーで下地を作った後、ガイアカラーのエナメル蛍光ピンクで塗っています。

各部ショット


バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 大スケールならではの、細部のシャープさ。また、当然ながらパーツの大型化により接着面積が広くなるので剛性のようなものも感じられます。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 リアビュー。バックパックも小スケール版と比べてやや大型化。イエローやレッドのパーツは適度に別パーツ化されており、未塗装でもある程度のカラーリングを楽しめるようになっています。その意味では大スケールの方がより低年齢向けと言えるかも。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 胸部のイエローのパーツはすべて別パーツ化。ここは塗装派にも嬉しい箇所です。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 頭部は小スケール版よりやや小型化しており、プロポーションの改善が顕著に見られます。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 ショルダーキャノンを差し替えで再現。砲塔自体も上下可動する贅沢な仕様です。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 パルサーベルを構えて。左手のみ平手が付属しているので、表情のバリエーションが増えます。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 バルディガード。腕部は可動箇所が多いので、自然な構えが可能です。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 そして小スケール版にも付属した謎武器。説明書にも名称が載っていないのですが、何故か6パーツもの組み合わせで再現(?)されています。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 ミニサイズのパルサバーン。非変形だけあって、当時のトイ、後年の変形モデル等含めて、最もプロポーションが良いです。塗装は物凄く大変。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 変形の整合性(変形前後のパーツの共通性)はあまり考えられていません。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 バルディプライズ。これに関しても設定画に最も近いプロポーションとなっています。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 赤いパーツの配置が特徴的。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 勿論キャタレンジャーも付属。精細な砲塔が造形されていて、ミニサイズながら完成度は高いです。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 キャタレンジャーはややクローラーのサイズが小さめに思えます。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 3機並べて。脚部が全く異なるフォルムの二大メカになるという発想が、現在でも新鮮に映ります。
バンダイ 1/550 SCALE 宇宙戦士バルディオス
 小スケール版と並べて。プロポーションとディテールの解釈の違いが如実です。あと、大スケール版はあおりのアングルが恐ろしく格好良いですね。

 次はいよいよMODEROID版に手を付けますかな!

tags:旧キットその他スーパーロボットバンダイスピリッツ

published at: 2022/08/28

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